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蛍光灯と寿命

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蛍光灯の寿命を決める2つの要因

蛍光灯の寿命が来る原因は大きくエミッター(電子放出物質)の劣化・消耗と、蛍光物質の劣化という二つがあげられます。エミッターの劣化・消耗は電子を放出するエミッターがランプのオン・オフや点灯などにより消耗することで蛍光灯の寿命が短くなることです。
対して、蛍光物質の劣化は、蛍光灯から可視光線を出す蛍光物質自体が消耗することにより寿命が来るというものです。(詳しくは蛍光灯の発光原理

なお、それぞれの寿命を変化させる要因として「点灯(点滅)回数」「周囲温度」「電圧変動」「電源周波数と安定器」という4つの要因をそれぞれ解説していきます。

点灯回数(点滅回数)

蛍光灯のエミッター消耗は点灯させていることよりも蛍光灯の始動時(明かりをつけるとき)に消耗します。そのため、点灯回数(点滅回数)が多くなるほどその分寿命が短くなることになります。おおよそ1回点灯させることでランプ寿命は1時間程度短くなるとされています。

蛍光灯がトイレなどのようにスイッチのオンオフが頻繁な場所に使われないのはこうした理由もあります。

周囲温度

周囲の温度が高くなると蛍光灯の電流が増加します。このことによりフィラメント温度も高くなり、フィラメントに塗布されているエミッター(電子放出物質)の消耗(蒸発)が激しくなります。では、周囲温度が低ければいいのか?というとそれも違い、周囲温度が低温の場合はフィラメントが十分に温まることができず、エミッターの飛散が多くなり寿命が短くなります。
おおよそ20度程度の周囲温度が蛍光灯の温度も最も長持ちさせるといわれています。

電源電圧(電圧変動)

蛍光灯をはじめとして全てのランプは定格電圧で最大のパフォーマンスを出せるように作られています。そのため、周囲温度要因と同じで、電圧が高いとエミッターが蒸発し、低いとエミッターが飛散することから、それぞれ寿命が短くなります。(ただし、一般に日本の家庭では定格電圧で電源が供給されていますので問題となることは少ないです)

電源周波数と安定器

日本は電源周波数が50Hzの地域と60Hzの地域に分けられています。スターター方式、ラピッドスタート方式の蛍光灯の場合、周波数が異なるとランプの寿命が2割程度短くなる恐れがあります。また、安定器の破損にもつながりますので、注意が必要です。
ただし、点灯方式(Hf型)の蛍光灯は50Hz、60Hzどちらの周波数でも利用することができます。

 

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